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福島あつし写真展『木を植える旅』

2018年12月11日(火)〜12月16日(日) 12:00〜19:00 最終日は18:00まで 入場無料

トークイベント

12月15日(土)18:00〜19:00 参加無料・予約不要

福島あつし×野元大意

今回の作品対しての考え方や想いを率直に述べるトークイベントを開催します。

 

■ステートメント

北海道から沖縄まで、私は木を植えながら歩いた。公園、川っぺり、神社などで野宿をしながら、幼稚園や小学校の子どもたちと共に木を植えてきた。この作品で私が表現したいことは環境破壊への警鐘や、環境活動への誘いではない。木を植えた時に身体中に込み上げてくる言い知れぬ感動を分かち合うために私は歩き続けた。そして、その想いが吸い寄せてくれた奇跡的な出会いを、フィルムに焼き付けることが私のエネルギーとなった。不安と興奮が入り混じる中で地図を広げていた私が、欲していたのは日本と人の豊かさだった。

この国でこれからも生きていく。そのための誇りと喜びを私は取り戻したかったのだ。

■テキスト

この作品は2009年3月21日~9月21日と翌年の2010年の3月21日~9月21日に北海道小樽より、沖縄まで徒歩で縦断しながら、道道の幼稚園や小学校などの教育機関で、環境授業の一環として植樹をおこなうという活動の途上で撮影したものです。2009年は環境活動家、中渓宏一氏(なかたにこういち)の呼びかけにより集った6~10名程の縦断でした。私もその中の一人で、それまで環境活動には関心がありませんでしたが、人生で初めての植樹を経験したことにより、活動にのめり込んでいきました。そして2010年は中溪氏からバトンを受け継いだ私が中心となり縦断するという運びになりました。「歩いて木を植える」、このおとぎ話のようにシンプルで力強い活動は多くの共感を呼び、途中で頓挫することなく、2009、2010年ともに無事に沖縄へとたどり着くことができました。

私にとって、カメラは感動の倍増装置のようなもので、写真を撮影するということは、記録ではなく、感動して撮らされるということでしかないような気がします(結果、記録になるということはありますが)。参加当初、私は活動を記録することを期待されていました。しかしながら、実際私がレンズを向けていたのものは植樹や内輪の活動記録ではなく、私たちに関わってくれた人々の姿でした。どんなに微力であろうと環境を良くしていこうという目的をもった私たちに対して、この日本、そして日本人は驚くほどに優しく、あたたかかったのです。

この作品を通して、私は木を植えることの重要性、環境保全の啓蒙をしたいのではありません。目的をもって、前進していこうとする人が見る輝かしい光景を作品に定着しようと考えています。私はこの活動に参加することによって、日本で暮らすことの幸福感、日本人であるという誇りのようなものを改めて感じることができました。

この作品を鑑賞する人にも、少しでもその感動を追体験して頂けたらと思います。

■私の旅の定義

この作品のタイトルは「木を植えた旅」です。では「歩いて木を植える」という明確な目的をもったこの活動は旅といえるのか。旅に対する考え方、イメージは個人によって異なると思いますが、私の旅に対する定義は「明日、明後日のこと、数時間、数分後のことが予想できない状況において、その状況に置かれている自分を楽しんでいる、不透明な自分を楽しめている」この状態こそ旅であるというものです。今回の活動の中で唯一の決定事項は9月21日に沖縄でゴールする。それだけでした。私たちは思う存分アドリブを楽しんでいました。なので、今回の活動を旅と置き換えてもよいと私は考えています。

■作品をコラージュで製作する意図

目的地ありきの移動(車、電車、飛行機)とは違い、歩くというアクションは県、街などの地域の垣根をなくします。日本を縦断し終えた私は、よくこんな質問をされました。「歩いてて、どの県がよかった?」この質問にはいつも答えに窮してしまいます。歩いていると常に続いているので、比べるということができないのです。そして一歩一歩、踏みしめた土地には不思議と親近感がわき、自分の土地となっていく感じがします。それを北から南まで歩き続けた私は、私の国、日本が出来上がったような感覚になりました。私の国は、「歩いて木を植える」という活動も相まって、おとぎの国のような世界に近い気がします。場所の垣根がなく、アドリブを楽しんだ私の国。それを表現するにはコラージュがベストと考えています。

■写真を縫い付ける、刺繍の意図

切った写真は縫い付けて接着しています(糊で接着している写真もあります)。一緒に旅を共にした山口浩之氏(やまぐちひろゆき)に依頼しています。歩いて木を植えるというアナログな世界を表現するために、手作業をあえて見せていくという意図です。また刺繍に関しては山口氏に一任しています。彼は2年間ともに歩いています。同じ地図に彼の感性を組み込むことによって、作品の深み、面白みが増すと考えています。

■地図を使用する意図

地図を広げ、これからの進路を模索する。不安な気持ちを落ち着かせ、未知への興奮を呼び覚ます。地図を広げている時間こそが最も旅を実感できる瞬間だと私は思います。今回の作品は、私の国(私の日本)の地図を広げてみてもらいたい(体感してもらいたい)。しかしながら今回の作品に使用する地図は、自分たちが使用した地図ではなく、以前に誰かが使用したものを使用します(一応自分たちが歩いた場所のものを使用)。その理由としては、今回の作品では私たちの旅の詳細を伝えること、情報として発信するのではないという意思表示であり、脈々と受け継がれている、日本の風景、日本人の営みにフォーカスしたいという意思表示でもあります。

■プロフィール

福島あつし(写真家)

1981年 神奈川県生まれ

2004年 大阪芸術大学写真学科 卒業

2006年 東京綜合写真専門学校研究科 修了

展示

2004年 「SCOPE」 ニコンサロン 東京

2008年 「食を摂る」 ニコンサロン 東京

2010年 「歩き撮りにっぽん」 扇の松ギャラリー 神奈川

2013年 「弁当の味」 Kobe 819 Gallery  兵庫

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