2022年12月13日(火)〜18日(日) 13:00〜19:00 最終日は18:00まで 入場無料
他とは一線を画すプロジェクトを展開し、近年では国内に限らず海外でも評価を上げているアーティストヒガシジユウイチロウ。
- この度、KOBE 819 GALLERYでは12月13日から東京を中心に活動していアート ヒガシジユウイチロウ展 『 A=A A≠A The Proxy for what we have seen.』を展を開催いたします。
2017年からKOBE819GALLERYはヒガシジと共にプロジェクトを立ち上げ、今までに国内外の各都市でのプロジェクトを展開して参りました。またヒガシジ自身も活動を活発にし、広がりのあるプロジェクトを展開しています。
The proxy for what we have seen
オリジナルAのコピーに期待するAの姿がBとなった と私たちは確認していたが、 実は、オリジナルAをコピーしたBをみた経験によって、その期待値は(想像によって生成される)Aʼであることがわかった。 このとき、Aʼをみたことの代理 と呼ぶことにして、 期待値という主観がつくる想像とその裏切りを”仮想にある”あの山””として立ち上げる。
あの山は、日本で一番高く、昔から有名で、かつ美しい情景が描かれる。 日本でこの山を知らない者はいない。 だから、この山を描くことができない者はほとんどいない。 この「知っている」こと自体が、「知っている者」に外形とアイデンティティとの結び付きの問いを突きつける。
- A=A A≠A
1枚の写真プリントAを2000回繰り返しコピーしたもの。
A=Aが期待される複製行為を極限まで繰り返して差異を増大させることで、 偽物A’がコピーの概念を超えたあたらしい価値Bを作り出す。
一般に、1枚の写真AをコピーしたAʼは、Aと等価値として扱うが、統計学的にコピーしたことが確定する2000回の作業を通すことで、 詳細に観察しないと確認できなかったAとAʼの差異が増大し、等価値として扱うことができなくなる。 ゆえに、複製機器として一般的に使用されているコピー機で複製しても 等価値として扱えないほどの大きなズレを抽出してまうことが明らかとなった。
一般的な価値観では、コピー元である1枚の写真Aが本物という価値があり、 コピーされたものA’は偽物で(本物に対して)価値がないとされるが、コピー元との差異が小さく同じ姿か類似することが前提にある。 2000回のコピーで差異が差異でなくなった場合、コピー元Aに対する価値が判定できなくなるため、 偽物Aʼはコピーの概念から解放され、あたらしい価値Bに生まれ変わることができる。
物理学者のユージン・ワーグナーは、観察者について以下のように述べている。 もし、誰かが観察者である自分をみることで自分の存在が確定するならば、自分はその誰かに よって存在する。その誰かは、別のだれかがみることができれば、その誰かは別の誰かによって存在する。
この写真AとコピーしたA’の確認は、その世界の外にいる観察者とその基準(期待値)なしには成立しない。
■アーティスト・プロフィール ヒガシジユウイチロウ https://yuichirohigashiji.com1983年 愛知県生まれ 2006年 岡山理科大学 生物地球システム学部卒 2015年 NTMY Issue.3掲載 Jerome Montagne and Alexis Vasilikos(Phases)選出 2016年 IMA 田中義久ワークショップ 修了 濱田祐史氏選出、永井雅也氏選出 2016年 KYOTOGRAPHIE International Portfolio Review The jury selected following photographers選出 2017年 BANKART_Artist in Residence参加 2018年 Emon Photo Award ファイナリスト選出 KG+ AWARD ファイナリスト選出 [主な展示] 個展2013年 Photo Gallery Psyche 「いきうつし」 2014年 Photo Gallery Psyche 「みんなしってる。だれもしらない。」 2017年 アーティストレジデンス BankArt1929「A=A A≠A(moutain)」 C7C(Nagoya) 2018年 「A=A A≠A(moutain)」 TAP GALLERY(Tokyo) 「Emon Photo Award グランプリ展」Emon photo gallery (tokyo) 「A=A A≠A(moutain)」 Junpu-elementary school(Kyoto)KG+ award) 「A=A A≠A(moutain)」 KOBE 819 GALLERY 2019年 「A=A A≠A(building)」 KOBE 819 GALLERY 2020年 「A=A A≠A(○△□ )」 KOBE8 19 GALLERY 2021年 「A=A A≠A(ring)」 KOBE 819 GALLERY その他展示 2020年 黄金町バザール2020(ルーシーの骨の60%Vol.20 ~HOLLY~を出展) [出版物]2015年 128ページ版「みんなしってるだれもしらない」(自費出版)2016年 600ページ版ダミー本「みんなしってるだれもしらない」20冊限定